アジア無限回廊<7>インド編

出版社 ヒーローガレージ

ナレーターロバート石原

再生時間 02:42:53

添付資料 なし

出版日 2016/4/27

販売開始日 2016/5/20

トラック数 7

購入音源の倍速版 なし(アプリでの倍速再生は可能です)

作品紹介

この話は80年代後半、アジア16か国を1年3か月に渡って旅したノンフィクション旅行記である。当時、日本は好景気にわき、旅するぼくは様々な国で注目され、地元民の渦に巻きこまれ、不可思議な体験をさせてもらった。

 インドのダージリンで日本山妙法寺の僧侶とともに三日間の断食をおこなった。ダージリンはビハール州から独立を掲げ、町の機能を全面ストップさせるストライキを敢行中。賛成派と反対派の対立が深まり、三絶極まる暴力事件が絶えなかった。
 ダージリンに住職する上人さんの提案で、三日間の断食をおこなった。町の中心部に仮の本堂を設置し、二人の僧侶とともに朝から夕方まで、うちわ太鼓を叩きながらお題目を唱える。断食したから功徳があるのかとは思ったが、断食が明けると町が一変した。

 インド北部ラダック地方は標高3600メートル。富士山と同じ高さの州都レーは、泥と土でできたセピアトーンの町だ。平地から訪れると、高度順化するため一週間おとなしくしていなければ、高山病にかかる恐れがある。
 レーの町で知り合った少年ムスタックの誘いを受け、ぼくはその家族に世話になった。ムスタックは英語堪能の賢い少年、妹のラスーンは目がクリッとした可愛らしい少女だ。同じ家に、スリナガールから遊びに来た女子大生ナヒダも同居する。インドには4カ月滞在したが、若い女性と会話しできたのは初めての体験だった。

 ラダックもそろそろ春を迎え、冬のあいだ閉ざされていた道が時期に開く。観光シーズンの到来だ。ラダック来訪は空路だったが、戻りは陸路を試みた。ドイツ・フランス・ニュージランドのバックパッカーと道中知り合い、旅は道連れとなる。それぞれ個性ある旅行者だが、ニュージランドの男は「ハグレ」ていた。当然の結果、ごく自然に別行動となる。国は異なっても人間の評価は変わらない。みんなでニュージランド男の行動を、面白おかしく祭り上げた。
 そんなこんなで、ぼくらは僧院に泊めてもらったり、軍用トラックに乗せてもらったり、雪道の行軍をしたり、ゴール前40キロを歩きとおす。400キロ以上の道のりを旅したのである。

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