作品紹介
【日本近代文学名作選(69)】
林芙美子(明治36年- 昭和26年)による短編小説
「西陽の射してゐる洗濯屋の狭い二階で、絹子ははじめて信一に逢つた。十二月にはいつてから、珍らしく火鉢もいらないやうな暖かい日であつた。信一は始終ハンカチで額を拭いてゐた。絹子は時々そつと信一の表情を眺めてゐる。長らくの病院生活で、色は白かつたけれども少しもくつたくのないやうな顔をしてゐて、耳朶の豊かなひとであつた。顎が四角な感じだつたけれども、西陽を眩しさうにして、時々壁の方へ向ける信一の横顔が、絹子には何だか昔から知つてゐるひとででもあるかのやうに親しみのある表情だつた。」ーー
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このオーディオブックは、2026年4月11日、日本近代文学館で上演した「朗読タイムレスストーリーシリーズ」を新たに収録した作品です。
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朗読:長尾奈奈
企画/制作:声の書店
協力:株式会社 仕事/ROUDOKU.TALKER.JP
(C)2026 声の書店
林芙美子(明治36年- 昭和26年)による短編小説
「西陽の射してゐる洗濯屋の狭い二階で、絹子ははじめて信一に逢つた。十二月にはいつてから、珍らしく火鉢もいらないやうな暖かい日であつた。信一は始終ハンカチで額を拭いてゐた。絹子は時々そつと信一の表情を眺めてゐる。長らくの病院生活で、色は白かつたけれども少しもくつたくのないやうな顔をしてゐて、耳朶の豊かなひとであつた。顎が四角な感じだつたけれども、西陽を眩しさうにして、時々壁の方へ向ける信一の横顔が、絹子には何だか昔から知つてゐるひとででもあるかのやうに親しみのある表情だつた。」ーー
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このオーディオブックは、2026年4月11日、日本近代文学館で上演した「朗読タイムレスストーリーシリーズ」を新たに収録した作品です。
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朗読:長尾奈奈
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協力:株式会社 仕事/ROUDOKU.TALKER.JP
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