作品紹介
【小学館の名作文芸朗読】
三年の服役を終え、出獄したての打木田三郎は、行く先々で拒まれていた。千葉の妻の実家では父親に敷居をまたがせてもらえず、友人たちも彼がどこにいたかを知っていて相手にしない。そんなぐらぐらした心で乗った汽車の中で出会ったのが戸越まさ子だった。隣に座ったまさ子と弁当を食べ、足が触れ合い、手を握らせてもらった。三年間で得られなかった「うれしい」という気持ちをはじめて抱かせてくれたのが、この女だったのだ。
三年の服役を終え、出獄したての打木田三郎は、行く先々で拒まれていた。千葉の妻の実家では父親に敷居をまたがせてもらえず、友人たちも彼がどこにいたかを知っていて相手にしない。そんなぐらぐらした心で乗った汽車の中で出会ったのが戸越まさ子だった。隣に座ったまさ子と弁当を食べ、足が触れ合い、手を握らせてもらった。三年間で得られなかった「うれしい」という気持ちをはじめて抱かせてくれたのが、この女だったのだ。
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