日の丸半導体は死なず

入念な調査に基づいた産業の過去と現在の内情が分かる大作。30年以上新聞記者として携わってきた著者が進むべき道を示します。


今日の半導体産業の世界市場を見てみると、依然トップを独走するインテルに混じり、飛躍的な追い上げを見せるサムスンなどのアジア勢の名前が目立ちます。
かつて世界生産の1〜3位を独占し、半導体王国と呼ばれた日本はどこへ行ってしまったのでしょうか・・・?

「脆弱化した日の丸半導体はどうなる」と囁かれるばかりの今日、私達は黄金の80年代を懐かしむばかりでよいのでしょうか。
そもそも本当に今、日本の半導体は落ちぶれてしまったのでしょうか。

いいえ、ものづくり王国日本の伝統は決して綻んでいません。
実は半導体材料・半導体装置の分野においては、日本は現在世界一の座についているのです。

いつかは半導体デバイス生産シェアでの逆転を狙う日本企業の現状と展望について、半導体業界で30年生き抜いてきた筆者が詳細に分析します。
巨額投資・グローバリゼーションで日の丸半導体の将来を切り拓こうとする日本勢の、意気込み・情熱が感じられる一冊です。