作品紹介
【小学館の名作文芸朗読】
御所に仕える女は、花見の宴で若い武士と出会った。杯に落ちてきた桜の花びらごと酒を飲む武士の姿を見て、女は胸に熱い痛みが走ったのを感じる。体が火照り、全身がわななくようにふるえる。恋に落ちたのである。中宮に仕える女と官位もない一介の武士が結ばれることが許される道理がない。そうとはわかっていても、女の思いは強くなっていく。やがて女が思いついたのは、武士の姿を模した人形を作ることであった。
御所に仕える女は、花見の宴で若い武士と出会った。杯に落ちてきた桜の花びらごと酒を飲む武士の姿を見て、女は胸に熱い痛みが走ったのを感じる。体が火照り、全身がわななくようにふるえる。恋に落ちたのである。中宮に仕える女と官位もない一介の武士が結ばれることが許される道理がない。そうとはわかっていても、女の思いは強くなっていく。やがて女が思いついたのは、武士の姿を模した人形を作ることであった。
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