作品紹介
【日本近代文学名作選(38)】
小林多喜二(明治36年 - 昭和8年)による短編小説
「先生。私は今日から休ませてもらいます。みんながイジめるし、馬鹿にするし、じゅ業料もおさめられないし、それに前から出すことにしてあった戦争のお金も出せないからです。先生も知っているように、私は誰よりもウンと勉強して偉くなりたいと思っていましたが、吉本さんや平賀さんまで、戦争のお金も出さないようなものはモウ友だちにはしてやらないと云うんです。――吉本さんや平賀さんまで遊んでくれなかったら、学校はじごくみたいなものです。先生。私はどんなに戦争のお金を出したいと思ってるか分りません。」ーー
朗読:長尾奈奈
企画/制作:声の書店
協力:株式会社 仕事
(C)2025 声の書店
小林多喜二(明治36年 - 昭和8年)による短編小説
「先生。私は今日から休ませてもらいます。みんながイジめるし、馬鹿にするし、じゅ業料もおさめられないし、それに前から出すことにしてあった戦争のお金も出せないからです。先生も知っているように、私は誰よりもウンと勉強して偉くなりたいと思っていましたが、吉本さんや平賀さんまで、戦争のお金も出さないようなものはモウ友だちにはしてやらないと云うんです。――吉本さんや平賀さんまで遊んでくれなかったら、学校はじごくみたいなものです。先生。私はどんなに戦争のお金を出したいと思ってるか分りません。」ーー
朗読:長尾奈奈
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