長寿期リスク 「元気高齢者」の未来

出版社 光文社

ナレーター東田ゆきみ

再生時間 05:29:30

添付資料 あり(7)

出版日 2024/10/15

販売開始日 2025/10/21

トラック数 17

作品紹介

上野千鶴子さん、納得&大推薦!

「長寿期リスクは
おひとりさまより
おふたりさまの方が高い!
やっぱり、と私はほっとした(笑)」

聞き取りから浮かび上がった
「超高齢在宅」暮らしの困難

◎内容

人生100年時代と言われる現在、
老い衰えることを否認し「元気」を鼓舞するような本や、
「老いても大丈夫」と安心させるような言葉が多く世に出ているが、
80歳以上の長寿期高齢者の生活は、実際には困難に満ちている。

長寿期を在宅で暮らす高齢者は、毎日の暮らしをどのように過ごし、
何に不安を感じているのか? 
ひとり暮らしよりも夫婦二人暮らしの方が問題はより深刻だと支援者は言うが、
それはどういうことか?
離れて暮らす子どもたちはなぜ、親の状態に気づくことができないのか?

家族社会学者である著者は、
高齢者やその家族、支援者からの聞き取りを続けながら、
現在の長寿期在宅高齢者に起こっている家族や社会についての様々な困難を
丁寧にすくい取り、それを回避する方法を考え、伝える。

「子どもにさえ『助けて』が言えない。
助けの求め方がわからない。
助けを求めたくても夫が拒む……。
女はいつまで「ケアする性」からオリられないのか。」(上野千鶴子)


*******************

◎目次

はじめに

序章 進む「超長寿化」と団塊世代の未来

第1章 長寿期在宅「ひとり暮らし」「夫婦二人暮らし」の危機

第2章 増える長寿期夫婦二人暮らし

第3章 長寿期夫婦二人暮らしの行きつく先

第4章 「夫婦で百まで」を可能にする条件

第5章 超高齢在宅暮らしに必要な「受援力」

終章 まとめに代えて

おわりに


*******************

80代、「もう無理」という本音/80歳以上が1600万人の社会へ/「柔軟性」
「つながる力」を失うのが長寿期/「息子らは仕事で忙しい」「迷惑をかけて
はいけない」/超高齢女性は倒れるまで食事をつくり続けるのか/多くの人が
抱える「認知機能の低下」――他人には話せない/落胆、焦り、不安――「母
が見た世界」/「じいさんに殺される」「早く死にたい」の理由/「ばあさん
がつくったものがうまい」という殺し文句/超高齢夫婦の共依存関係――「合
体木」と化し共倒れに/「老老介護」意識のない「老老世帯」の問題……ほか


*******************

◎著者プロフィール

 春日キスヨ(かすがきすよ)

1943年熊本県生まれ。九州大学教育学部卒業、同大学大学院教育学研究科博士課程中途退学。
京都精華大学教授、安田女子大学教授などを経て、2012年まで松山大学人文学部社会学科教授。
専門は社会学(家族社会学、福祉社会学)。父子家庭、不登校、ひきこもり、障害者・高齢者介護
の問題などについて、一貫して現場の支援者たちと協働するかたちで研究を続けてきた。
著書に『百まで生きる覚悟――超長寿時代の「身じまい」の作法』(光文社新書)、
『介護とジェンダー――男が看とる 女が看とる』(家族社、1998年度山川菊栄賞受賞)、
『介護問題の社会学』『家族の条件――豊かさのなかの孤独』(以上、岩波書店)、
『父子家庭を生きる――男と親の間』(勁草書房)、
『介護にんげん模様――少子高齢社会の「家族」を生きる』(朝日新聞社)、
『変わる家族と介護』(講談社現代新書)など多数。

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