作品紹介
【日本近代文学名作選(34)】
小泉八雲 / ラフカディオ・ハーン(嘉永3 - 明治37年)による短編小説
「武蔵の国のある村に茂作、巳之吉と云う二人の木こりがいた。この話のあった時分には、茂作は老人であった。そして、彼の年季奉公人であった巳之吉は、十八の少年であった。毎日、彼等は村から約二里離れた森へ一緒に出かけた。その森へ行く道に、越さねばならない大きな河がある。そして、渡し船がある。渡しのある処にたびたび、橋が架けられたが、その橋は洪水のあるたびごとに流された。河の溢れる時には、普通の橋では、その急流を防ぐ事はできない。茂作と巳之吉はある大層寒い晩、帰り途で大吹雪に遇った。渡し場に着いた、渡し守は船を河の向う側に残したままで、帰った事が分った。泳がれるような日ではなかった。それで木こりは渡し守の小屋に避難した―避難処の見つかった事を僥倖に思いながら。」ーー
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このオーディオブックは、2025年7月12日、日本近代文学館で上演した「朗読タイムレスストーリーシリーズ」を新たに収録した作品です。
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朗読:長尾奈奈
企画/制作:声の書店
協力:株式会社 仕事/ROUDOKU.TALKER.JP
(C)2025 声の書店
小泉八雲 / ラフカディオ・ハーン(嘉永3 - 明治37年)による短編小説
「武蔵の国のある村に茂作、巳之吉と云う二人の木こりがいた。この話のあった時分には、茂作は老人であった。そして、彼の年季奉公人であった巳之吉は、十八の少年であった。毎日、彼等は村から約二里離れた森へ一緒に出かけた。その森へ行く道に、越さねばならない大きな河がある。そして、渡し船がある。渡しのある処にたびたび、橋が架けられたが、その橋は洪水のあるたびごとに流された。河の溢れる時には、普通の橋では、その急流を防ぐ事はできない。茂作と巳之吉はある大層寒い晩、帰り途で大吹雪に遇った。渡し場に着いた、渡し守は船を河の向う側に残したままで、帰った事が分った。泳がれるような日ではなかった。それで木こりは渡し守の小屋に避難した―避難処の見つかった事を僥倖に思いながら。」ーー
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このオーディオブックは、2025年7月12日、日本近代文学館で上演した「朗読タイムレスストーリーシリーズ」を新たに収録した作品です。
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朗読:長尾奈奈
企画/制作:声の書店
協力:株式会社 仕事/ROUDOKU.TALKER.JP
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