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晩秋

出版社 丸竹書房

ナレーター七味春五郎

再生時間 00:49:13

添付資料 なし

販売開始日 2025/8/1

トラック数 8

作品紹介

昭和二十年の晩秋は、日本にとって大きな稔りをもたらさなかった。果たして今は……

「晩秋」は、巨匠・山本周五郎が描く、静謐かつ深い感動を呼ぶ人間ドラマの傑作です。華やかな剣戟や派手な事件ではなく、人間の心の機微、覚悟、そして慈愛を、抑制の効いた筆致で丁寧に描き出します。

父の仇を討つという宿命を背負った娘と、その仇である老いた元用人。二人が送る静かな日々の中で、憎しみがいかにして理解と敬愛へと変わっていくのか。物語の終盤、タイトルの「晩秋」が持つ意味が、登場人物の生き様と重なり、読者の胸に深く染み渡ります。人間の尊厳とは何かを問いかける、味わい深い一編です。

作者紹介:山本周五郎(やまもと しゅうごろう)

貧しい人々や逆境にある者たちへの温かい眼差しで、数多くの名作を生み出した国民的作家。『赤ひげ診療譚』『樅ノ木は残った』など、その作品は映画やテレビドラマ化も数多く、時代を超えて愛され続けています。大衆文学の分野で活動しながらも、その高い文学性は純文学の作家たちからも評価されました。直木賞を辞退したエピソードは有名で、生涯にわたり在野の精神を貫いたことでも知られています。

あらすじ

岡崎藩士の娘・都留は、父を死に追いやった元凶である元用人・進藤主計への復讐を心に誓っていた。ある日、彼女にその機会が訪れる。政変により失脚した主計が、極秘に屋敷へ預けられることになり、都留はその身の回りの世話役を命じられたのだ。

父の形見の懐剣を胸に、復讐の時を窺う都留。しかし、日々接する主計の姿は、冷酷な権力者という世評とはかけ離れていた。質素な食事に甘んじ、粗末な着物を自ら繕い、夜を日に継いで藩のための記録を書き続ける孤独な老人の姿。そのひたむきな様に、都留の心は次第に揺れ動いていく。そしてある夜、彼女は襖越しに、主計が背負ってきた驚くべき真実を知ることになるのだった。

解説

本作の魅力は、復讐という激しいテーマを、晩秋の静かな情景の中で描ききった点にあります。都留の心の中で憎しみが溶け、人間としての深い理解と敬意が芽生えていく過程が、繊細な心理描写で綴られます。進藤主計という人物は、藩のためにあえて汚名を着、自らの人生を犠牲にした「孤高の英雄」として描かれており、その生き様は読む者の胸を強く打ちます。「晩秋」というタイトルは、人生の終盤を迎え、すべての営みを終えて静かに冬を待つ主計の姿、そして枯れ葉が舞う庭の美しい情景そのものを象徴しています。

主な登場人物
都留(つる)
本作の主人公。父の仇討ちという使命を背負う芯の強い娘。主計の世話をするうち、その真の姿に触れ、心に変化が生じていく。
進藤主計(しんどう かずえ)
岡崎藩の元用人。藩政のために非情な政策を断行し、冷酷な佞臣として世の怨嗟を一身に受けたが、その実、藩の未来を思う憂国の士。
中村惣兵衛(なかむら そうべえ)
都留の父亡き後、母子を庇護してきた老臣。都留に主計の世話役を命じ、二人の出会いを仕組む。
水野外記(みずの げき)
主計が預けられる別墅の主。主計の真意を理解し、その最期を支える重臣。

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