作品紹介
【小学館の名作文芸朗読】
『レ・ミゼラブル』『ジャン・クリストフ』の翻訳で知られ、大正～昭和期に活動した作家による文学論。文学者は壁にぶつかって、虚無のうちに身を横たえなければならないことがある。しかし、この虚無は全然の虚無ではなく、重大な明日のために、普通の明日を否定することに他ならない。虚無の中から想像されたもの、換言すれば、否定の底に肯定される異常な「明日」を直接に表現されたものを、私は文学に要求したいのだ。
『レ・ミゼラブル』『ジャン・クリストフ』の翻訳で知られ、大正～昭和期に活動した作家による文学論。文学者は壁にぶつかって、虚無のうちに身を横たえなければならないことがある。しかし、この虚無は全然の虚無ではなく、重大な明日のために、普通の明日を否定することに他ならない。虚無の中から想像されたもの、換言すれば、否定の底に肯定される異常な「明日」を直接に表現されたものを、私は文学に要求したいのだ。
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