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大炊介始末

出版社 丸竹書房

ナレーター七味春五郎

再生時間 01:39:39

添付資料 なし

販売開始日 2025/4/24

トラック数 8

作品紹介

■ あらすじ
 相模守高茂の長子として生まれ、文武両道に優れ、将来を期待されていた大炊介高央。しかし18歳の秋、彼は突如家臣・吉岡進之助を手打ちにする。以来、別人のように荒れ狂い、酒に溺れ、乱暴狼藉を繰り返すようになった。父・高茂は苦悩の末、藩の安泰のため、大炊介の「命をちぢめる」ことを決意する。
 その密命を帯びて国元へ下ったのは、かつて大炊介の学友であった柾木兵衛。彼は、乱行の裏に隠された真相を探るべく、大炊介に関わった人々を訪ね歩く。そこで兵衛が目の当たりにしたのは、若殿の狂気とは裏腹な、彼に同情し、その孤独と苦悩を理解しようとする人々の姿だった。そしてついに、兵衛は大炊介本人と対峙し、その口から、彼を狂わせた衝撃の秘密を聞くことになる。




■ 主な登場人物
大炊介 高央(おおいすけ たかなか):主人公。藩主・相模守高茂の長男。文武に優れ将来を嘱望されていたが、18歳で家臣を手打ちにして以来、乱行を重ねるようになる。幼名は法師丸(ほうしまる)、元服後は菊二郎(きくじろう)。

柾木 兵衛(まさき ひょうえ):もう一人の主人公。大炊介のかつての学友(当時の名は小三郎/こさぶろう)。父が不祥事を起こし家禄が半減したが、大炊介の「始末」役を自ら願い出る。

相模守 高茂(さがみのかみ たかもち):藩主。大炊介の父。病弱。息子・高央を溺愛していたが、その乱行に心を痛め、非情の決断を下す。

吉岡 進之助(よしおか しんのすけ):大炊介に手打ちにされた小姓組の侍臣。彼の死が大炊介の人生を狂わせるきっかけとなる。

広岡 主殿(ひろおか とのも):国元の筆頭家老。柾木兵衛を迎え入れ、任務遂行を助ける。

みぎわ:広岡主殿の娘。当初、兵衛に縁談目的で来たと誤解し、きつい態度をとる。

内田 十右衛門(うちだ じゅうえもん):柾木家の古参の家臣。兵衛に従って国元へ来る。

うめ:巽新田の百姓の娘。大炊介に「掠われた」とされるが、実際は自ら望んで仕え、彼に深い同情を寄せる。

なお:城下の材木問屋「木曾文」の娘。大炊介の山荘に留まり身の回りの世話をする。彼を守ろうとして兵衛に深手を負わせる。

和泉屋 仁助(いずみや にすけ):藩の御用商人。大炊介に斬られ左腕を失う。

瀬木 久兵衛(せぎ きゅうべえ):城西大井郷の豪農。大炊介に斬られ右脚を失う。

松原 忠太夫(まつばら ちゅうだゆう):大炊介の用人。江戸時代から仕え、国元でも側近として仕える。大炊介に殉死する覚悟を持つ。

井上 五左衛門(いのうえ ござえもん)、葉山 丈右衛門(はやま じょうえもん):大炊介の側近の侍臣。彼らも殉死の覚悟を持つ。

智円(ちえん):菩提寺の住職。大炊介に斬られ、足が不自由になる。

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