銭形平次捕物控　乞食殺し

■乞食ころしは、
　第三五一話目。昭和三十年オール読物九月号に掲載されました。


○銭形平次捕物控ThemeSongミュージックビデオを、作成しましたので、合わせてお楽しみください。

■男性ボーカル
https://youtu.be/GI8U0pBM8Cs

■女性ボーカル
https://youtu.be/L4YP7CeejE8


■登場人物紹介
平次……銭形の平次。岡っ引き。銭占いと投げ銭打ちが得意技。三一歳。
八五郎……ガラッ八。平次の子分。三〇歳の独身
お静……平次の恋女房。二三歳
笹野新三郎……八丁堀の与力で、平次の良き理解者
お品……石原の利助の娘。中気にかかった父、利助にかわって、御用をうけたまわるようになる。
三輪の万七……御用聞き。銭形平次と張り合う。

春右衛門……玉田屋
上州……坂下の乞食
遠州……九段の乞食
政……飯田町の御用聞き
辰……足の悪い、ものもらい

お秋……玉田屋の内儀
三五郎……手代
伊曾八……小僧
お粂……下女
金次郎……玉田屋の弟
捨吉……辰の乞食仲間


◆用語集
篤志……トクシ・善意や誠意を持って社会や他人のために尽くすこと。特に、慈善や社会貢献活動に積極的な人を指すこともあります。

面桶……メンツウ・一人前ずつ飯を盛って配る曲げ物。 のちには、乞食の持つものをいう。

無宿者……ムシュクモノ・定住する場所がなく、職業も持たずに放浪している人。江戸時代には、無宿人と呼ばれる流浪者や犯罪者を指すことが多かった。

放埒……ホウラツ・節度や規律を守らず、好き勝手に振る舞うこと。特に、放蕩や乱行を意味する。

鬼の霍乱……オニノカクラン・普段は健康で強い人が、思いがけず病気にかかることのたとえ。「鬼」という強い存在が倒れる様子から生まれた表現。

三年烏……サンネンガラス・長期間にわたって消息不明の人や、しばらく姿を見せなかった人を指す。烏（カラス）が3年間姿を見せないという伝説に由来する。