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納豆合戦(日本近代文学名作選(18))
ナレーター長尾奈奈
再生時間 00:13:23
添付資料 なし
販売開始日 2024/8/22
トラック数 1
購入音源の倍速版 なし(アプリでの倍速再生は可能です)
作品紹介
【日本近代文学名作選(18)】
菊池寛(明治21年 - 昭和23年)による児童文学『納豆合戦』
「皆さん、あなた方は、納豆売の声を、聞いたことがありますか。朝寝坊をしないで、早くから眼をさましておられると、朝の六時か七時頃、冬ならば、まだお日様が出ていない薄暗い時分から、「なっと、なっとう!」と、あわれっぽい節を付けて、売りに来る声を聞くでしょう。もっとも、納豆売は、田舎には余りいないようですから、田舎に住んでいる方は、まだお聞きになったことがないかも知れませんが、東京の町々では毎朝納豆売が、一人や二人は、きっとやって来ます。私は、どちらかといえば、寝坊ですが、それでも、時々朝まだ暗いうちに、床の中で、眼をさましていると、「なっと、なっとう!」と、いうあわれっぽい女の納豆売の声を、よく聞きます。私は、「なっと、なっとう!」という声を聞く度に、私がまだ小学校へ行っていた頃に、納豆売のお婆さんに、いたずらをしたことを思い出すのです。」ーー
初出 大正8年(1919)「赤い鳥」9月号
朗読:長尾奈奈
企画/制作:声の書店
協力:株式会社 仕事
(C)2024 声の書店.
菊池寛(明治21年 - 昭和23年)による児童文学『納豆合戦』
「皆さん、あなた方は、納豆売の声を、聞いたことがありますか。朝寝坊をしないで、早くから眼をさましておられると、朝の六時か七時頃、冬ならば、まだお日様が出ていない薄暗い時分から、「なっと、なっとう!」と、あわれっぽい節を付けて、売りに来る声を聞くでしょう。もっとも、納豆売は、田舎には余りいないようですから、田舎に住んでいる方は、まだお聞きになったことがないかも知れませんが、東京の町々では毎朝納豆売が、一人や二人は、きっとやって来ます。私は、どちらかといえば、寝坊ですが、それでも、時々朝まだ暗いうちに、床の中で、眼をさましていると、「なっと、なっとう!」と、いうあわれっぽい女の納豆売の声を、よく聞きます。私は、「なっと、なっとう!」という声を聞く度に、私がまだ小学校へ行っていた頃に、納豆売のお婆さんに、いたずらをしたことを思い出すのです。」ーー
初出 大正8年(1919)「赤い鳥」9月号
朗読:長尾奈奈
企画/制作:声の書店
協力:株式会社 仕事
(C)2024 声の書店.
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