十八条乙

１９６２年(昭和３７年)１０月　『オール読物』
罪のないことで、閉門の処罰をうける庄兵衛は、長引く幽閉生活に精神をくさらせていく。
藩法にふりまわされる庄兵衛の心の機微が巧に描かれています。


■登場人物
西条庄兵衛……政治に関わることを嫌うが、伊原の脱藩に手を貸したことで、閉門となる。
あや……庄兵衛の妻。
たえ……庄兵衛の母。
伊原友三郎……あやの従兄。重役を斬り、西条家に助けを求める。
西条世左衛門……庄兵衛の父。
安田勘五左衛門……あやの父。
安田又次郎……あやの兄。
笈川玄智……医師。
加助……西条家の下男。
弥右衛門……駕籠屋。加助の父。
滝沢忠太夫……大目付。
萩岡左内……上席中老。
佐野図書……城代家老。
下総守詮芳……藩主。
城本内蔵助……庄兵衛の上役。
安部頼母……新しい城代家老。


■用語集
衝心……ショウシン・脚気による呼吸困難
継嗣……ケイシ・あとつぎ
お為筋……商家などから見て、利益になる客筋