作品紹介
『三国志』(さんごくし、連載中の原題:三國志)は、日本の大衆小説作家吉川英治による歴史小説。新聞連載小説として、戦時中の1939年から1943年までほぼ4年間連載され、単行本も多くの版で刊行され、絶大な人気を博している。
いよいよ「赤壁の戦い」へ突入する。『三国志』の中で、最も有名な戦闘だ。しかし、吉川英治の面白さは、壮大な戦闘シーンよりも、人間の心の描写にある。欲・怒り・愚痴に翻弄される悲哀。それでも信義を貫く前向きな生き方。人間を、絶妙に描き切っている。
曹操が、呉を攻略しようと百万の軍勢で南下してきた。恐れをなした呉の重臣には、戦う前から降伏を主張する者が多かった。そこへ、劉備の使いとして孔明が一人、乗り込み、舌戦を繰り広げる。
「諸卿らは、一身の安きを思うて国恥を念とせず、ご主君をして、曹賊の軍門に膝を屈せしめようとしておられるではないか。――その懦弱、卑劣……」
重臣らの生き方までえぐり出して論破する。これほど鮮やかな討論は他にない。呉は、開戦へ向け、方針を大転換させた。
いよいよ「赤壁の戦い」へ突入する。『三国志』の中で、最も有名な戦闘だ。しかし、吉川英治の面白さは、壮大な戦闘シーンよりも、人間の心の描写にある。欲・怒り・愚痴に翻弄される悲哀。それでも信義を貫く前向きな生き方。人間を、絶妙に描き切っている。
曹操が、呉を攻略しようと百万の軍勢で南下してきた。恐れをなした呉の重臣には、戦う前から降伏を主張する者が多かった。そこへ、劉備の使いとして孔明が一人、乗り込み、舌戦を繰り広げる。
「諸卿らは、一身の安きを思うて国恥を念とせず、ご主君をして、曹賊の軍門に膝を屈せしめようとしておられるではないか。――その懦弱、卑劣……」
重臣らの生き方までえぐり出して論破する。これほど鮮やかな討論は他にない。呉は、開戦へ向け、方針を大転換させた。
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