作品紹介
山本先生の後期の作品で、幼き頃、両親をなくし、養家で家族の愛情にめぐまれずに成長したすず。
男女の関係もろくに知らずに結婚したが、その初夜に一人目の亭主から暴行を受けてしまう。
一度は、自死を考えるすずだが、義父母の温かい愛情にいやされて婚家にとどまるうちに、自体は二転三転していき……封建時代でも女は強い。
自身二人の妻をとおして、女性を見つめつづけた山本周五郎がおくる感動の女成長記
お聴きください。
1959年(昭和34年)7月 『週刊朝日増刊号』
山本周五郎五十六才樅の木は残ったが、毎日出版文化賞を受賞した年(辞退)。
当作品には、質屋に「杵屋(山本周五郎同名の店主経営の店)」が出てきます。やぶからしはむろんのこと、小物として胸毛をうまく使ってあります。
■登場人物
す ず ……細貝家の嫁。幼い時に両親に死なれる。
細貝某 ……すずの夫。自分勝手な性格。
杉守梓 ……さとの実の父。
千 波 ……さとの実の母。
細貝八郎兵衛……すずの舅。中老。実の息子を勘当後、婿養子をとる。
さち女 ……すずの姑。
斎藤夫人……仲人。
と め ……細貝家の小間使い。
佐波久弥……婿縁組したすずの夫。書院番。
佐波又衛門……久弥の父。
松之助 ……久弥の長男。
こずえ ……久弥の長女。
い ね ……細貝家の小間使い。
■用語集
九つ……午前零時
いちがいに……ひとくちに
うぶすな……産土神
半挿……ハンゾウ・湯や水などをつぐのに用いる器。 柄を兼ねる水の差し口の筒が、器の中に半分挿し込まれているので、この名がある。
男女の関係もろくに知らずに結婚したが、その初夜に一人目の亭主から暴行を受けてしまう。
一度は、自死を考えるすずだが、義父母の温かい愛情にいやされて婚家にとどまるうちに、自体は二転三転していき……封建時代でも女は強い。
自身二人の妻をとおして、女性を見つめつづけた山本周五郎がおくる感動の女成長記
お聴きください。
1959年(昭和34年)7月 『週刊朝日増刊号』
山本周五郎五十六才樅の木は残ったが、毎日出版文化賞を受賞した年(辞退)。
当作品には、質屋に「杵屋(山本周五郎同名の店主経営の店)」が出てきます。やぶからしはむろんのこと、小物として胸毛をうまく使ってあります。
■登場人物
す ず ……細貝家の嫁。幼い時に両親に死なれる。
細貝某 ……すずの夫。自分勝手な性格。
杉守梓 ……さとの実の父。
千 波 ……さとの実の母。
細貝八郎兵衛……すずの舅。中老。実の息子を勘当後、婿養子をとる。
さち女 ……すずの姑。
斎藤夫人……仲人。
と め ……細貝家の小間使い。
佐波久弥……婿縁組したすずの夫。書院番。
佐波又衛門……久弥の父。
松之助 ……久弥の長男。
こずえ ……久弥の長女。
い ね ……細貝家の小間使い。
■用語集
九つ……午前零時
いちがいに……ひとくちに
うぶすな……産土神
半挿……ハンゾウ・湯や水などをつぐのに用いる器。 柄を兼ねる水の差し口の筒が、器の中に半分挿し込まれているので、この名がある。
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