女は同じ物語

１９５５年(昭和３０年)１月　『講談倶楽部』
■あらすじ
　女嫌いで、許嫁との結婚からも逃げる男梶広一郎。母は一計を案じて、侍女をつけることにするが、広一郎は、紀伊に心惹かれていき……
　山本周五郎がおくる男と女の滑稽譚！　全文朗読で配信しております！


■登場人物
梶広　一郎……藩の文庫勤め。女嫌い。
梶竜右衛門……広一郎の父。城代家老。
さ　わ　　……竜右衛門の妻。家の実権を握っている。
安永　つな……広一郎の許婚者。
紀　伊　　……広一郎の侍女。文左衛門の娘。
文左衛門　……呉服屋｢茗荷屋｣の主人。
甚　兵　衛……さわの弟。ときの夫。
と　き　　……枝島の娘。甚兵衛の妻。
佐野　要平……中老の息子。
佐野伊右衛門……中老。
村田三郎助……広一郎の友人。
安　芸　　……梶家の小間使。
海野　図書……次席家老。


■用語集
奸悪……カンアク・心がねじけ曲がって邪悪なこと。そういう人。わるもの。
禁厭……キンエン・まじないで、病気や災害を防ぐこと
頑迷……ガンメイ・頑固で考え方が柔軟さを欠き、物事の道理がわからないこと。
嘲弄……チョウロウ・あざけってばかにすること。