作品紹介
1933年(昭和8年)8月 『キング』
著者の物語には度々登場の、池田光政、今回は君臣ではなく、親子のお話。
江戸にて、儒者の叔父に、文武にきびしくしつけられた新三郎は、叔父の死の間際に、実の父が生きていたことを知らされる。父の在は岡山。母・津禰は父親についてはかたくなに語らず、岡山に住んでのちも、父の居所を明かそうとはしなかった。
侍の母のいきざまを描く、山本周五郎戦前の名品。
■登場人物
平井新三郎……江戸で育った文武両道の青年。父に会うために岡山へくる。
津禰……新三郎の母。父親は死んでいたと息子には伝えていた。
貞江……勘兵衛に娘。隣りに越してきたことから、新三郎親子の世話を焼くように。
永松勘兵衛……池田藩士。
江神楚雲……新三郎の叔父で、儒者。江戸で親子の面倒をみる。
池田光政……岡山藩主
林田一馬、山県祐八、小野佐次郎……岡山藩士。新三郎にいんねんをつける。
■用語集
潮垂れた……みすぼらしいようす
怒罵……ドバ・怒り罵ること
凡手……ボンシュ・平凡な腕
膝下……シッカ・自分の庇護
落魄……ラクハク・おちぶれること
厚志……コウシ・深い思いやりの気持ち
凡下……ボンゲ・平凡
稟質……ひんしつ・天から受けた性質
陋巷……ロウコウ・狭くむさ苦しいまち
香盒……コウゴウ・香を入れる小さな容器
不為……フタメ・ためにならないこと
矢頃……ヤゴロ・矢を射るのにちょうど良い距離
不念……ブネン・不注意
直裁……チョクサイ・当人が直接採決すること
著者の物語には度々登場の、池田光政、今回は君臣ではなく、親子のお話。
江戸にて、儒者の叔父に、文武にきびしくしつけられた新三郎は、叔父の死の間際に、実の父が生きていたことを知らされる。父の在は岡山。母・津禰は父親についてはかたくなに語らず、岡山に住んでのちも、父の居所を明かそうとはしなかった。
侍の母のいきざまを描く、山本周五郎戦前の名品。
■登場人物
平井新三郎……江戸で育った文武両道の青年。父に会うために岡山へくる。
津禰……新三郎の母。父親は死んでいたと息子には伝えていた。
貞江……勘兵衛に娘。隣りに越してきたことから、新三郎親子の世話を焼くように。
永松勘兵衛……池田藩士。
江神楚雲……新三郎の叔父で、儒者。江戸で親子の面倒をみる。
池田光政……岡山藩主
林田一馬、山県祐八、小野佐次郎……岡山藩士。新三郎にいんねんをつける。
■用語集
潮垂れた……みすぼらしいようす
怒罵……ドバ・怒り罵ること
凡手……ボンシュ・平凡な腕
膝下……シッカ・自分の庇護
落魄……ラクハク・おちぶれること
厚志……コウシ・深い思いやりの気持ち
凡下……ボンゲ・平凡
稟質……ひんしつ・天から受けた性質
陋巷……ロウコウ・狭くむさ苦しいまち
香盒……コウゴウ・香を入れる小さな容器
不為……フタメ・ためにならないこと
矢頃……ヤゴロ・矢を射るのにちょうど良い距離
不念……ブネン・不注意
直裁……チョクサイ・当人が直接採決すること
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