銭形平次捕物控　青葉の寮

■銭形平次捕物控
「青葉の寮」は、昭和二十五年『サンデー毎日』五月七日号より連載されました。銭形シリーズとしては、232作目にあたります。

■登場人物紹介
平次……銭形の平次。岡っ引き。銭占いと投げ銭打ちが得意技。三一歳。
八五郎……ガラッ八。平次の子分。三〇歳の独身
お静……平次の恋女房。二三歳

伊三郎……志賀屋のせがれ。殺害される。
金兵衛……越後屋の当主
お酉……金兵衛の後添
お艶……先妻。三人の娘を残す。
お里、お勢、お露……金兵衛の三人娘
お今……下女。四十
久六……庭男
文治……中年者の手代
伊左衛門……志賀屋の当主。伊三郎の父
萬七……老御用聞き
清吉……萬七の子分
銀……金物屋
寅……竹屋
元……米屋
杏庵……馬道の医者
権七、権次……船頭の親子
喜助……老番頭

■用語集
面向不背……メンコウフハイ・前から見ても後ろから見ても美しいこと
朴訥……ボクトツ・かざりけがなく、口数が少ないこと
寛達……カンタツ・こころがゆったりとして、くつろいでいるさま
惣嫁……ソウカ・頭にたって、客を引く売春の女性
子の刻……ネノコク・十二時
銘仙……メイセン・玉糸などで織った絹織物
堅造……カタゾウ・慎み深く、品行の良い人。堅い真面目一方の人
六つ半……七時
五つ半……九時
四半刻……３０分
九つ……十二時
訴人……ソニン・告訴人
四つ……十時
頽廃……タイハイ・崩れ荒れること
隠見……インケン・隠れたり見えたりすること
天来……テンライ・天から得たかと思うほど素晴らしいこと。ひらめき
淫獣……インジュウ