作品紹介
【小学館の名作文芸朗読】
深夜、放送局で仕事を終えた「彼」は、行き場所のない孤独感から新宿に出る。すこし眠るつもりで深夜喫茶に入る。若いカップルの向かい側に座ると、二人はひそひそ話をやめ、娘がハンドバックから出した赤革の手帖で筆談を始めた。一杯のハイボールで眠りにつき、朝、ボーイに起こされた時には、すでに二人連れの姿はなかったが、卓の上には赤革の手帖が置き忘れてある。彼はそれをポケットに入れた。
深夜、放送局で仕事を終えた「彼」は、行き場所のない孤独感から新宿に出る。すこし眠るつもりで深夜喫茶に入る。若いカップルの向かい側に座ると、二人はひそひそ話をやめ、娘がハンドバックから出した赤革の手帖で筆談を始めた。一杯のハイボールで眠りにつき、朝、ボーイに起こされた時には、すでに二人連れの姿はなかったが、卓の上には赤革の手帖が置き忘れてある。彼はそれをポケットに入れた。
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