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野上豊一郎「大戦脱出記」―第2次大戦開戦時のフランス脱出記(しみじみ朗読文庫)
出版社 響林社
ナレーター大志田瞬(新AI合成音声)
再生時間 01:59:50
添付資料 なし
出版日 2022/8/25
販売開始日 2022/8/30
トラック数 8
購入音源の倍速版 なし(アプリでの倍速再生は可能です)
作品紹介
野上豊一郎は、能研究の発展にも多大な寄与をした能楽研究者として知られており、戦後、法政大学総長を務めた。1908年に東京帝大英文科を卒業しているが、安部能成、岩波茂雄らとともに、夏目漱石に師事している。戦前の法政大学教授時代は、森田草平・内田百閒らの漱石門下生の文学者を教授陣に招聘している。
この「大戦脱出記」は、昭和13年(1938年)10月から翌14年11月まで、英国の諸大学で、交換教授として、能の藝術理論を中心として日本文化の特質について講義することを目的として訪欧したときの見聞記である『西洋見学』(昭和16年(1946年)9月刊)の最後に収録されている一篇である。
訪欧時期が、まさに第二次大戦開戦前夜の不穏な情勢下にあった時であった。ソ連と敵対していたはずのヒトラー統治下のドイツが、突然独ソ不可侵条約を結んで(1939年8月)、直後の9月1日にポーランドに侵攻。英仏がドイツに宣戦布告し、第二次大戦に突入した。ドイツは電撃戦により首都ワルシャワを占領し、ポーランドの西半分を占領したが、ソ連は、東部に侵攻・占領し、密約に基づいてポーランドを分割。更にバルト三国などを併合した。ドイツは、1940年からは戦線を西部に転換して、6月にはフランスを降伏させた。英国も激しい空爆を受けドーバー海峡突破の圧力を受けた。米国は、参戦していないものの1941年3月に武器貸与法を成立させて、英国を支援した。
野上が帰国したのは、まさにドイツのポーランド侵攻によって第二次大戦が勃発して、滞在していた英国、フランスが危うくなったためであった。ドイツの侵攻による衝撃の中、夫人の野上弥生子とともにボルドーまで何とか退避し、そこから日本郵船の鹿嶋丸で、米国経由で横浜に到着した。フランス国内での緊迫した様子と逃避行の苦しさが描かれている。
※朗読音声は、2022年のAI技術に基づく最新合成音声です(男声)。制作:しみじみ朗読文庫
この「大戦脱出記」は、昭和13年(1938年)10月から翌14年11月まで、英国の諸大学で、交換教授として、能の藝術理論を中心として日本文化の特質について講義することを目的として訪欧したときの見聞記である『西洋見学』(昭和16年(1946年)9月刊)の最後に収録されている一篇である。
訪欧時期が、まさに第二次大戦開戦前夜の不穏な情勢下にあった時であった。ソ連と敵対していたはずのヒトラー統治下のドイツが、突然独ソ不可侵条約を結んで(1939年8月)、直後の9月1日にポーランドに侵攻。英仏がドイツに宣戦布告し、第二次大戦に突入した。ドイツは電撃戦により首都ワルシャワを占領し、ポーランドの西半分を占領したが、ソ連は、東部に侵攻・占領し、密約に基づいてポーランドを分割。更にバルト三国などを併合した。ドイツは、1940年からは戦線を西部に転換して、6月にはフランスを降伏させた。英国も激しい空爆を受けドーバー海峡突破の圧力を受けた。米国は、参戦していないものの1941年3月に武器貸与法を成立させて、英国を支援した。
野上が帰国したのは、まさにドイツのポーランド侵攻によって第二次大戦が勃発して、滞在していた英国、フランスが危うくなったためであった。ドイツの侵攻による衝撃の中、夫人の野上弥生子とともにボルドーまで何とか退避し、そこから日本郵船の鹿嶋丸で、米国経由で横浜に到着した。フランス国内での緊迫した様子と逃避行の苦しさが描かれている。
※朗読音声は、2022年のAI技術に基づく最新合成音声です(男声)。制作:しみじみ朗読文庫
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