作品紹介
友人の井上から、彼が入会している二十日会というクラブに欠員ができたから入らないかと勧められた「私」は、その秘密めいた、刺激に富んだ種々の催しに魅力を感じ、入会することにした。毎月二十日に開かれる蠱惑的な催しを、病みつきになるほど楽しんでいた私の参加以来、五回目に企画されたのは仮面舞踏会であった。会員同士でも互いに見分けがつかないほどに変装して、マスクをかぶって、そこへ、企画者で会長格の伊関さんが招集してきた、私たちと同じように顔を隠した女性たちが入り混じっての舞踏会がはじまり、ダンスの後の休息時間には、たっぷりの酒がふるまわれ、そしてまた踊り狂う。翌朝、私は見覚えのない部屋で目覚めた。その枕元に書き残された走り書きを読んだ私は、驚愕の事実を知ることとなった。
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