作品紹介
ある小説家が、探偵小説の材料にと、一人の男の経験談を聞いている。かつて男が雑用係として働いていた、とある宗教団体の支協会では、建物の修繕や、手狭になった説教所の増築のための資金として、信者たちから集めた大金を金庫に保管していた。ある日、その金を狙った盗難予告の手紙が届いたのだ。それも今夜、ということで、顔見知りの警察官にも通報し、男は教会の主任とともに金庫番に張り付くのであるが、相手は思いもかけない方法で現れたのである。巧妙に仕組まれた盗賊の手口、さらに奇異なる後日談が語られてゆく。
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