作品紹介
黒手組と自称する犯罪組織が都の人々を震撼させていた折柄、「私」は、ふと目にした新聞記事で伯父の娘が誘拐されて身代金を奪われたことを知った。伯父の家へ駆けつけてみると、身代金を渡したにもかかわらず、いまだに娘が帰ってこないということで、両親そろって宗旨の御題目を唱えている始末である。警察も手を尽くしているが、手掛かりをつかめないようで、私の手にはとても負えないので、友達の明智小五郎を頼みにすることにしたのである。明智は、叔父夫婦にさまざまな質問をしたりして手掛かりをつかもうとするが、誘拐がおこなわれた前日、娘宛に届いたという見知らぬ相手からの手紙(配信画像参照)に興味を持ち、それを預かって帰っていった。二三日中に娘を連れてこられるかもしれないと言って、二日間ほど姿を消していた明智は、いったいどこへ行って、何をしていたのか。
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