作品紹介
巡回がてら富岡八幡宮へ参詣した長谷川平蔵は、顔見知りの旗本・宮口伊織が懐中物を掏り取られるところを目撃する。掏摸の老爺が、中身の金だけを抜き取り捨て去った紙入れを平蔵が拾い、中を調べたところ、どこかの家の間取り図が出てきた。そのときは多少の違和感を感じた程度の平蔵だが、図面を見た妻・久栄の何気ない一言からインスピレーションを受け、宮口伊織の身辺調査を手掛ける。その結果、図面は伊織の妻の実家のものであることが判明し、平蔵の疑念はいよいよ深まってゆく。
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