作品紹介
人気のなくなった六条院にとり残された女三宮に蹴鞠の日の垣間見以来想いを燃やし続けてきた柏木が接近し、思いを遂げました。葵祭りの御楔の日でありました。柏木は女三宮の姉女を妻に迎えていましたが、女二宮に満足することはできなかったのです。その結果、女三宮は妊娠し、懐妊を不思議に思った光源氏は柏木の文を発見、真相を知ります。しかし、世間体を恐れて公表せず、ひそかに悩んでいました。密事発覚を知った女三宮も、柏木も怖れのあまり病に沈み、紫上も危篤状態を繰り返し、はかばかしく回復しませんでした。光源氏が行おうとした朱雀院五十賀は、こうした身内の病によって延引に次ぐ延引を重ね、十二月も押し詰まってようやく行われました。
※劇場で配布されたオリジナルテキストもPDFで配信しております。サイトもしくはアプリからダウンロードの上ご利用ください。
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