作品紹介
新たに玉鬘を加えた六条院は新春の華やぎに満ちていました。光源氏・紫上を中心にした六条院の理想的な体制がスタートします。その中でひそかな不満を噛みしめるのは、近くに住みながら、娘、明石姫君に会うことを許されない明石の御方でした。娘にあてたせめて新春を言祝ぐお手紙くらい書いてくださいという手紙は、親子の仲を引き裂く光源氏体制への抗議でもあったのです。新春の男踏歌も行われ、玉鬘に惹かれた若い男たちのときめきが雪の中に渦巻きます。桜の盛りに、紫上は桜と山吹を折って胡蝶の姿をした童に持たせ、二艘の舟に乗せて隣の秋好中宮のもとに届けさせます。秋好中宮がかつて贈ってくれた美しい紅葉のお返しなのでした。そうした中で玉鬘は次第に六条院になじんでゆき、懸想文も多く集まります。ところが、光源氏自身が玉鬘に夢中になってしまい、二人の仲は緊張をはらんだものとなってゆきます。
※劇場で配布されたオリジナルテキストもPDFで配信しております。サイトもしくはアプリからダウンロードの上ご利用ください。
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