作品紹介
大工の万三は、仕事先の間取り図を作って盗賊に売り渡すというアイデア商法が当たり、かなりの金を得ていた。労咳(肺結核)という死病(当時は)を患い、自分の命がもう長くは持たないと悟った万三は、同病の茶汲女・お元に看取られて静かに最期を迎えたい、また、お元にいくばくかの金も残してやりたいと、手持ちの間取り図を売りさばこうとする。一方、長谷川平蔵は、捕らえていた大滝の五郎蔵(第28話『敵』参照)を密偵として解き放ち、万三の捜査に着手する。未使用の間取り図は、今後の捜査に大いに役立つと見たからである。
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