作品紹介
鯉の洗いの余りの旨さについ昼酒を過ごした平蔵と木村忠吾は、春たけなわの嵯峨野でのお昼寝から目覚めた途端、助けを求めてきた女を保護することに。かたくなに口を閉ざして事情を語らぬ女は、奈良見物に行く話をすると切に同行を望む。プライベートの旅行のはずが危険に巻き込まれてゆく平蔵、その背後には高津の玄丹という大盗賊の企みがあった。そしてついに追い詰められた平蔵、多勢に無勢、手傷も負っており、振り上げられた刃のもとに(最後だ…)と観念の眼を閉じなければならなかった。
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