作品紹介
『論語』ほど日本人にとって身近な外国古典はあるまい.しかし古典的テキストの常として,『論語』には読んでもよく分からないところがままある.漢代以降の山のような注釈書を見ても何だかわかったようで分からない…….若いときからこの疑問を抱えてきた講演者は,こうした難読箇所の存在と注釈の難解さは,『論語』が聖典としてその後の時代に特別扱いされてきたことに起因するのではないかと推測する.他の歴史テキストであれば誤記を疑うところまで注釈は無理に解釈しようとしているのではないのか?
講演者は歴史家として,経学にまま見られる現存テキストと漢以降の注釈を文字どおり金科玉条として尊崇する態度を批判し,注釈を鵜呑みにせず『論語』本文内の文体やレトリックの比較によって誤字や引用部分を帰納的に推論する.古代史的な知見をも補助的に使用しながら古来の難読箇所を解きほぐしていく読みの冴えは快刀乱麻の趣がある.従来の文献学が踏み込まぬ領域にまで踏み込んだ考察が繰り広げられる講演.
こちらは1960年代に行われた講演の音源です。当時の録音環境や保存状態などにより、一部お聴き苦しい部分があることをご了承ください。また、今日では不適切と思われる表現などが出てくる場合もありますが、その歴史的価値を尊重し、改変せずそのままとしています。
講演者は歴史家として,経学にまま見られる現存テキストと漢以降の注釈を文字どおり金科玉条として尊崇する態度を批判し,注釈を鵜呑みにせず『論語』本文内の文体やレトリックの比較によって誤字や引用部分を帰納的に推論する.古代史的な知見をも補助的に使用しながら古来の難読箇所を解きほぐしていく読みの冴えは快刀乱麻の趣がある.従来の文献学が踏み込まぬ領域にまで踏み込んだ考察が繰り広げられる講演.
こちらは1960年代に行われた講演の音源です。当時の録音環境や保存状態などにより、一部お聴き苦しい部分があることをご了承ください。また、今日では不適切と思われる表現などが出てくる場合もありますが、その歴史的価値を尊重し、改変せずそのままとしています。
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