作品紹介
「吾輩は猫である」の四~六の3章を収録。(四)では、近隣の金田邸に忍び込んで聞いた、金田夫婦と来客である実業家の鈴木との会話を盗み聞く。鈴木は、苦沙弥宅に立ち寄った迷亭から、寒月君が博士論文の執筆にかかっているという将来有望な話を聞き出し、金田の娘との縁談に猛反対する迷亭に同調しないよう仕向ける。(五)では、苦沙弥宅に深夜忍び入った泥棒の様子。(六)では、苦沙弥邸に出入りする常連の連中と夫婦を交えた様々な珍妙な会話が続く。迷亭の帽子、鋏に蕎麦談義。人を食った若き日の「蛇飯」体験と「失恋」談、寒月の「俳劇」と東風の「詩作」・・・豪傑連の放談は終日続く。
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