作品紹介
戦前の昭和10年代の伊豆の伊東で開業医を営む赤城風雨先生の物語。周辺住民で流行していた内臓病を、往診するたびに肝臓炎と診断していた赤城先生は、「肝臓医者」と言って揶揄される。しかし、母校の同窓会に出て、肝臓炎の全国的流行を確認できた赤城先生は意を強くして、一層その治療に邁進する。やがて、離島の急患を往診するため、空襲警報の鳴り響く中、小舟で島に渡ろうとしたが、敵の戦闘機に狙われて、海に消えた。実際のモデルは、佐藤清一氏で、天城診療所がその舞台であり、1991年まで生きた。
他に、安吾の随筆的短編5編を収録した(「温浴」「釣り師の心境」「酒のあとさき」「醍醐の里」「人の子の親となりて」)。
他に、安吾の随筆的短編5編を収録した(「温浴」「釣り師の心境」「酒のあとさき」「醍醐の里」「人の子の親となりて」)。
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