作品紹介
親類の吉尾の仲人で信一を紹介された絹子。戦場で片目を失った信一に寿司をつけてあげた時、手が触れた。その時、説明は出来ないが、この人を好きだと思い、一週間も経たないうちに結婚式を挙げた。朝起きると子供の歌うような歌を大きな声で歌う信一を微笑ましく思い楽しく過ごしていた。しばらく過ぎた頃、吉雄は、自分の身の上を知らない絹子に、自分に子供がいることを告白する。その内容は、ひどく悲しいものだった。その出来事を聞き、わかろうとしながらも絹子は心が揺れる。絹子は、信一の子供に会いに行くことを決め、信一と共に電車に揺られていると三人の子供を従えた母親が目の前に座っていた。そんな母親という存在の姿を見ながら、自分もやがてこんな風になりたいと思い、信一の心と自分の心を結ばせるのでした。
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