二十三センチの祝福

出版社 新潮社

再生時間 01:35:56

添付資料 なし

出版日 2012/3/1

販売開始日 2013/3/1

トラック数 4

購入音源の倍速版 なし(アプリでの倍速再生は可能です)

作品紹介

お葬式をしました、でその手紙ははじまった。
 あなたにもらった靴の、お葬式をしました。二回、かかとの修理に出し、三回、自分で色を塗り直しました。だいじにだいじに履きました。加納達夫(かのうたつお)は遠い土地から送られてきた手紙を丹念に読み直し、便せんの最後に綴られた差出人の名前を眺めた。天海(あまみ)ルルコ。もうこの世には存在しない女からの手紙だった。四つ折りにして机の引き出しへしまい、コンビニに祝いのケーキを買いに行った。
 家具店に務める加納は、古い木造アパートに暮らしている。靴の修理を趣味とする加納は、同じアパートに住むすり切れた靴を履いた若い女に、思わず声をかけてしまう。「そちらの靴、直しましょうか」。その後加納は、女が売れないグラビアアイドルだと知る―—。
 深い後悔を抱えて生きる男におとずれた、かすかな希望を描き出す一編。

【朗読チャリティー企画「文芸あねもねR」とは】

新潮文庫から出版されている「文芸あねもね」は
2012年3月に刊行された「チャリティー書籍」です。
「女による女のためのR-18文学賞」に由縁のある10名の女性作家たちが
チャリティーのために作品を書き上げ、書籍の印税は、
東日本大震災の復興支援のために全額寄付されています。

この趣旨に賛同した、声優・井上喜久子と田中敦子。
そして彼女たちが声をかけた人気声優たちが朗読していき、
オーディオブックとして配信していきます。
この売上も同様に復興支援のために全額寄付いたします。
「オーディオブック」は、いつでも読書ができる「耳で聴く本」。
世界中どこからでもダウンロード出来る素敵なメディア。
人気声優の声をリスナーの耳元へ届けることで、あなたが私たちの声を聞くことで、
復興支援の手助けをしていきます。

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