作品紹介
■作品について
「月夜とめがね」は、1922年「赤い鳥」に掲載された作品。
初出時は「月夜と眼鏡」という表題で発表された。
文章は心地よいリズムで流れ、随所に現れる月の描写は
幻想的な雰囲気を演出し、話全体に詩情があふれています。
■あらすじ
月のいい静かな晩、おばあさんはひとり座って針しごとをしていました。
そこへ、めがね売りの男が訪ねてきました。
針に糸が通らないで困っていたおばあさんは、大喜びでめがねを買いました。
夜も更けてきたのでしごとの片付けをしようとしたところへ、
ふたたび戸をトントンとたたく音が聞こえました。
見るとそこには、足を怪我した十二、三の女の子が立っていました。
町で働いているというその子は、たびたび家の前を通り、
おばあさんが親切で優しい人であることを知っていると言いました。
おばあさんは、傷口をよく見るためにめがねをかけてたいへん驚きました。
なんとその子は、娘ではなく綺麗な胡蝶でありました。
おばあさんは、胡蝶を優しく裏手の花園へと連れて行きました。
しかし振り返ってみると、胡蝶は音もなく姿を消していました。
ほんとうに、いい月夜でした。
「月夜とめがね」は、1922年「赤い鳥」に掲載された作品。
初出時は「月夜と眼鏡」という表題で発表された。
文章は心地よいリズムで流れ、随所に現れる月の描写は
幻想的な雰囲気を演出し、話全体に詩情があふれています。
■あらすじ
月のいい静かな晩、おばあさんはひとり座って針しごとをしていました。
そこへ、めがね売りの男が訪ねてきました。
針に糸が通らないで困っていたおばあさんは、大喜びでめがねを買いました。
夜も更けてきたのでしごとの片付けをしようとしたところへ、
ふたたび戸をトントンとたたく音が聞こえました。
見るとそこには、足を怪我した十二、三の女の子が立っていました。
町で働いているというその子は、たびたび家の前を通り、
おばあさんが親切で優しい人であることを知っていると言いました。
おばあさんは、傷口をよく見るためにめがねをかけてたいへん驚きました。
なんとその子は、娘ではなく綺麗な胡蝶でありました。
おばあさんは、胡蝶を優しく裏手の花園へと連れて行きました。
しかし振り返ってみると、胡蝶は音もなく姿を消していました。
ほんとうに、いい月夜でした。
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