作品紹介
【小学館の名作文芸朗読】
乳母と天神様のお祭りに繰り出す主人公。珍しい見世物に目を奪われていると、なにやら境内の裏手が騒がしい。興味を引かれて覗き込めば、老人と男の子が人垣の中心に立っていた。客が望むなら大江山の鬼を酢味噌にし、足柄山の熊すら汁物にしてみせると豪語する老人に、ならば梨の実をとってこいと見物人が注文する。老人は天に綱を投げ、極楽の梨の実を孫に獲りに行かせるのだが……。
乳母と天神様のお祭りに繰り出す主人公。珍しい見世物に目を奪われていると、なにやら境内の裏手が騒がしい。興味を引かれて覗き込めば、老人と男の子が人垣の中心に立っていた。客が望むなら大江山の鬼を酢味噌にし、足柄山の熊すら汁物にしてみせると豪語する老人に、ならば梨の実をとってこいと見物人が注文する。老人は天に綱を投げ、極楽の梨の実を孫に獲りに行かせるのだが……。
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